体力の続く限り働いたら老後は?

60歳を越して仕事を辞めるのは、いつが良いのか?(2014.8.30)

 8月の終わりが近づいてきました。教員の場合9月の中旬になると、来年度の異動希望の調査が行われます。あくまで希望であって、最近は希望通りに異動できる教員はあまりいません。

 人気があるのは、やはり偏差値が高くて、生徒がしっかり勉強している学校。大学院等でしっかり勉強し、その分野での知識が豊富にある人が希望する傾向が強いように思えます。

 ただしこういった学校の多くは、進学実績というものに大きな注目が集まっていますので、補講や補習といった、本来の授業以外の仕事も増えることになります。

 その上、部活動も結構盛んだったりしますから、そういった面での忙しさもあります。ただ生徒の授業への食いつきは良く、教員と生徒が一体となって行事を行ったり、場合によっては生徒に運営を任せても大丈夫ですから、精神的な負担は少ないです。

 一方普通校で希望者が少ないのは、やはり学習が苦手な子が集まっている学校です。高校生でありながら、漢字が読めなかったり、整数の四則計算が出来なかったりする子がいます。

 教える側としては、丁寧に一から教えるわけで、素直に「分かった」と言ってもらえれば、それなりの満足感も得られます。

 ただこういった学校の中の一部の生徒は気持ちや行動が荒れていたりするので、その対処で神経をすり減らします。

 学習指導や部活指導における負担は少ないのですが、生徒指導面の負担が多くなり、もともとまじめに勉強して教員になった人が多いので、こういった子達への対処に苦労します。

 その意味では、どうしても異動希望者が少ない傾向になります。(もちろんそういった子達に少しでも知識を持ってもらいたいと願っている教員も大勢います)

 というわけで、どんな学校に行っても、それぞれ苦労は伴うということですが、その苦労が自分で許容できるものならば、その学校が自分に合っているということになります。

 それはそれとして、9月に希望を出すと、その後校長さんと教頭さんとの面接があり、その結果を今年中にまとめて、県の人事関係者が、来年度の異動を考えるというシステムになっています。

 で問題は私のような非常勤講師ですが、正規の教員で埋まらなかった分の端数の授業を補填するという役目があると認識しています。早期退職後、私は今年で5年目を迎えています。

 年齢的には来年4月時点で62歳ですから、「まだまだ働ける」と言われ、その気になればもう少し続けられるかなという気持ちもありますが、5年一区切りで、「そろそろ引退してもいいかな」という気持ちが徐々に強くなっています。

 「まだ働ける」という健康状態ならば、一方で「まだ好きなことが出来る」ということであり、「体力の続く限り働く」となると、その先は「疲れきって辞める」ことになりますから、老後の楽しみという部分がなくなってしまう気がします。

 一方もし辞めるとなると家計の方が苦境に陥るので、「どうしたもんか」と悩むわけですが、「いずれは辞めるときが来る」「それはいつが理想なのか」というのが、ここのところの個人的な悩みの種になっています。


表紙に戻る 退職後の仕事 気ままに生きるために