繰り上げ返済の効果

 住宅ローンの返済が始まると想像以上に家計が逼迫します。そのことにすぐに気がついたので、半年ぐらいたって手持ちの残金から、100万円を繰り上げ返済しました。

 繰り上げ返済する場合は、その後の返済を、金額の圧縮、ローン期間の圧縮、その両方を少しずつ、という選択をすることが出来ます。

 当然ながらローン期間の圧縮がその後の利息も効率的に減るのですが、当時感じていたのは返済金額の多さ、特にボーナス時の返済額がきついなと思っていたので、その金額の圧縮に回しました。

 当時借りていたのは3000万ぐらい。ここで100万繰り上げ返済するとどの程度返済金額が減るのかというのは、ネット上で簡単に調べることが出来ます。

 借り入れ元金3000万、内ボーナス返済1200万、返済期間25年で、当時の金利3.8%で、返済し始めてから6ヶ月後に100万繰り上げ返済をすると、返済期間は1年半ぐらい圧縮され、減少する利息はなんと147万になります。

 返済期間はそのままで返済額を減らす場合は、月々の返済額が93000円から90000円ぐらいになり、ボーナス返済は374000円ぐらいが361000円ぐらいになります。またこれによって節約できる利息は54万円ぐらいです。

 減額できる部分をすべてボーナスの方に回せば、ボーナス返済は343000円ぐらいになります。つまりボーナス時の返済額が3万円ぐらい減るということです。

 では150万ならどうかとか、120万ならどうかとか、当時一生懸命繰り上げ返済金額と、その結果の減少額をエクセルで表にして計算した覚えがあります。

 仮に3万減ったとして、その3万を丸まる貯金できれば年間で6万円貯金が増えます。一方月々の給料から天引き貯金等を数万行えば、数年でまた100万ぐらい貯まると思いますので、その場でまた繰り上げ返済をします。

 そうやって、最初の7年ぐらい(41〜47歳ぐらい)は、先ず返済金額を少しずつ減らしました。その間給料も僅かずつですが上がっていきましたから、貯金が貯まる速さも少しずつ早くなります。

 当然家計の収支も改善されますので、8年目ぐらいからその後の5年ぐらい(48歳〜52歳)は、今度は繰り上げ返済で返済期間の圧縮を行いました。

 上記の例では、25年で計算しましたが、私が借りたお金は25年と30年が入り交じった返済になっていましたので、先ず分かりやすいように30年のローンの返済期間を少しずつ圧縮し、25年に揃えました。

 53歳以降は、60歳でちょうど返済が終わり、退職金は丸まる残る、と言う計画で、返済期間を圧縮しながら、返済金額を減らすということをやっていました。

 そのまま順調にいけば、定年で無事退職し後は優雅な?年金暮らし、という生活を夢見ていたわけですが、56歳の時、突然妻が他界し、退職金で妻と一緒に世界旅行、という夢が絶たれてしまいました。

 その上仕事と家事の両立という重圧を感じ、精神的に追い込まれ、結局早期退職。住宅購入時に考えていた計画とは、かなり違う結果になってしまいました。

 しかしその時までにかなり返済金額を圧縮し、60歳で支払いが終わるという計画を立てていたために、実際に早期退職をした際、ローンの残金は数百万となっていて、これならなんとか早期退職しても大丈夫という確信を持つことが出来ました。


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