リスクを考えた展望の必要性

早期退職の決断には入念な準備が必要です(2012.6.25)
  
 早期退職後2年3ヶ月が経過し、改めて当時の心境を思い出しながら、早期退職に至る経緯とその後の心境をまとめてきました。ここら辺で一段落ですのでそろそろこの話題も終わりにしようと思っています。

 私以外にも早期退職を行いその感想をネットに書いている方もいますが、多くの人がやめたらやめたで大変。もちろん残って仕事を続けても大変。どっちに転んでも大変な状況の中でどうするか、ということが問題だ、と指摘しています。

 私のように、自分の健康状態を予測して、ある程度事前に(10年ぐらい前)準備や心構えが出来ていれば、それなりに早期退職も意味があるとは思います。

 しかし、突然の会社の倒産やリストラ、自分の健康状態の変化、というような予期せぬ出来事で退職せざるを得ない状況に陥れば、その先の展望が開けないのは当たり前のような気もします。

 しかし現在の社会情勢を見ると、自分の会社が突然倒産と言うことは、例え大企業であってもあり得ることですし、また会社は倒産しなくてもリストラの対象になってしまう、という不運もあり得ます。

 さらに自分が大病を患う確率や、場合によっては自分以外の家人が大病を患い、その看護のためには仕事を辞めざるを得ない、と言うことも可能性としてはあり得ます。(我が家の場合はこれがきっかけとなっています)

 さらには自分の親の看護のために仕事を続けられなくなったというような話も聞いています。

 若いときならそれでもやり直しが効く可能性もありますが、年齢が40代、50代と上がるに連れ、そういったリスクの可能性は増大します。

 その意味では自分は早期退職とはまったく縁がないと思っている人でも、万が一の場合はどうするか、ということをきちんと考えておかないといけない時代になったなと思えます。

 日頃からそういった可能性を考慮していれば、たぶん医療保険の加入についても、セールスマンの言いなりになるのではなく、自分の頭で真剣に考えるでしょうし、例え辛くても多少なりとも貯金が必要だなと思えてくると思います。

 私の場合は、自分の健康状態に自信がなかったことが逆に幸いして、40代後半から早期退職の可能性を漠然と考え始めていたために、妻の病死という不足の事態が生じたにもかかわらず、今なんとか生活破綻もきたさず、早期退職後は割と気楽な生活を送ることが出来ているように思えます。

 備えあればななんとか、という諺がありますが、早期退職に関しては、一生を左右することですから、やはり入念な準備が必要だと思います。


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