家計の心配からお気楽生活へ

早期退職からの5年間を振り返って(2014.12.11)
  
 このブログを書き始めたのが、早期退職をする半年ほど前の10月頃だったかかと思います。あれからほぼ5年ちょっとが経過。

 その年の2月の終わりに、妻が約2年間の闘病生活を経て他界。私よりもよほど頑健と思っていたのでショックでした。「老後は俺の世話をしてくれよ」と冗談交じりに言っていたのが、まさかの大逆転。

 闘病生活の2年間、妻も辛かったと思いますが、私も病院、職場、家事、息子との付き合いでかなり精神的に追い込まれていました。

 妻を失ったとき、私は56歳。その後ほぼ放心状態で1年間だけ仕事を続けましたが、それまで蓄積していたと思われる疲労と、50代後半の人間に課せられる様々な仕事との軋轢で、8月以降徐々に体調が変化。

 不眠、悪夢、早朝に目が覚める、激しい動悸、高血圧、イライラ、やる気が出ない、人嫌い、会議嫌い等々、様々な体調不良を経験。医者に言わせると自律神経失調症です。

 血圧の薬を変えたり、軽い精神安定剤や導眠剤を飲んだり、早朝散歩や突然思い立っての旅行というストレス解消法も試みましたが、秋から冬場になると寒さもあり、ますます症状が悪化。

 早期退職は、もともと私自身に健康不安があったので、40代の頃から考えていましたが、妻を失ってから急にそれが現実味を帯び、それまで蓄えた退職後の税金、保険、退職金、年金と言った知識を基にして、20年後ぐらい先までの将来の収支を表計算ソフトでシミュレーション。

 いろいろ条件を変えてやってみたところ、57歳で早期退職をして、その後まったく働かない最悪の状況でも、生きていくだけならなんとかなるという目処が付き、夏ごろから本格的に早期退職の準備を始めました。(家計簿をつけ始めたのもこの頃からです)

 同時に最初に書いたように体調不良も悪化しましたので、今は良い判断だったと思っていますが、当時は早期退職に追い込まれるような意識も持っていました。

 そのころ自分の心境をまとめておこうと思ったのがこのブログを書き始めるきっかけになっているのですが、今はまさにお気楽生活を如何に追及するかという目標に変わっているような気もします。

 ともあれ、その後予定通りの退職金をもらい、そこからひたすら赤字の生活が3年間続きましたが、各種の助成制度や私自身の非常勤講師の収入等があったため、赤字額は当初の予定よりかなり少なくなり、今現在のお気楽生活の基本が作られたように思います。

 この間、このブログにはそういった経緯をまとめたり、自分の心境を書いたり、さらにそういった自身の生活と社会との接点や政治について書いているうちに、自然に経済や政治についての知識も増えてきたように思います。

 というわけで、早期退職直後の4月の開放感は今でも忘れられず、いかに仕事の重圧が大きかったのかということを、その時始めて感じました。

 12月になり、読者の方の中には早期退職を考えている方もいると思われます。私からどうこう言うことはありませんが、将来の経済的なシミュレーションだけは充分にやって置かないといけないなということを、今の政治を見て実感しています。


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