多少はゆとりも必要

無駄を省いて効率的な生活を目指す(2014.11.5)

 シニア世代、特に余裕資産がほとんどない年金受給者はこれからどのように生活防衛をすればいいのか?昨日の国会では、安倍総理は「株価が上がることはよいことだ」「株価が上がれば年金資産も増える」と答弁していましたが、株価が上がって年金資産が増えても、もともと足りなくなっている年金資産ですから、受給者にその恩恵が回ってくるとは思えません。

 先日来書いているように年金はこれから毎年物価の上昇より1.1%ずつ減額される方針が示されていますから、原資が増えても還元はされません。その意味では安倍総理の国会答弁は、私には誤魔化しに聞こえました。

 
 また今日の朝のニュースでは、民主党議員さんが、国民の中で株式投資を行っている人はどのくらいいるのかと安倍総理に詰め寄る場面が放映されていますが、これについても安倍総理は直接答えることはなく、株が上がれば・・・という答弁に終始していました。

 その後テレビでは株式投資を行っている人の割合が出ていましたが10%台だったと記憶しています。つまり今回の数日間の株高の恩恵を受けた人は全国民の15%以下だということです。(ただし直接株を買っていなくても、投資信託等を利用している人はいると思います)

 個人的な感想ですが、株に投資していると言っても、私のように100万円程度の運用資金は小口または零細投資といわれる範疇ではないかと思っています。

 従ってそういった小口投資家を除いて、今回の金融緩和宣言で大きく資産が増えた個人投資家は全国民の数%ぐらいかなという気もします。

 そういった現実分析をしながら、そういう恵まれた環境にある人に嫉妬心を抱いても、自身の資産には何の影響も及ぼしませんので、ここはやはり冷静に今後を見つめないといけないなと思っています。

 しかし、何回も書いているようにその先が良く見えません。年金受給、年金繰上げ受給、副収入の確保、更なる投資、家庭菜園で食糧確保というのが収入に関する私の選択肢。

 支出の方は、無駄を省く、レジャーや交際費の減額、食材のグレードを下げる等々考えられますが、ある限度を越すと、「それじゃあ一体俺は何のために生きているの?」という疑問が生じかねません。

 以前も書きましたが、老後に豊かな生活を送るためには目的が必要で、その目的を達成するためにはやはりそれなりの資金も必要です。

 私の母親は現在84歳で、さすがに体力が衰え旅行に出かける元気はなくなったようですが、それでもお金をかけておいしいものを食べ、体力さえあれば出かけたいという希望は持っています。

 しかしもし余裕資金がなければ、そういった希望を考えることすら自己否定せざるを得ず、それこそ毎日が生きるだけの連続となり、時間が走馬灯のように過ぎ去るのを眺めて暮らすだけという状態になりそうです。

 その意味では豊かな生活、知的な生活、生き生きとした生活を確保するためには、最低限の生活費プラスアルファの余裕資金がないといけないということになりそうです。

 というわけで、昨日書いた記事を読み返し考えたことですが、日々のちょっとした無駄遣いが生活に響くなら、逆にちょっと効率的な生活を目指すというのが良さそうだという気になってきました。


表紙に戻る 節約あれこれ 効率的な家計運用