繰り上げ受給の総額を比較してみました(2012.7.1)
繰り上げ支給についてしつこく考えています。65歳時点で年額60万の老齢年金が支給されると仮定して、その後支給額が変動せずに80歳まで受給した場合、その総額はいくらになるか。
また繰り上げした場合、何歳で支給総額が逆転するのか、すなわち損益分岐は何歳で起きるのかをエクセルで計算してみました。結果は以下の通りです。
65歳支給 | 64歳繰上 | 63歳繰上 | 62歳繰上 | 61歳繰上 | 60歳繰上 | |
年受給額 | 60.0 | 56.4 | 52.8 | 49.2 | 45.6 | 42.0 |
受給総額 | 960.0 | 958.8 | 950.4 | 934.8 | 912.0 | 882.0 |
損益分岐 | 80歳 | 79歳 | 78歳 | 77歳 | 76歳 |
80歳時点での受給総額は当たり前ですが65歳から減額無しでもらうのが一番金額が多くなります。ちなみに繰上ではなく繰り下げにすればもっと多くなるのかもしれませんが、私には関係ないと思っているので計算していません。
この表で考えると60歳からすぐに繰り上げて年金をもらうと、76歳で損益が逆転し、あとは生き延びれば生き延びるほど受給額の総額は差が出ていきます。
損益分岐というのは、この年齢になると支給総額が、65歳支給の額の方が多くなると言うことで、言い換えるとこの年齢に達すると通常支給の方が繰り上げ支給より得になるという事です。
つまり長寿であればあるほど、後はどんどん支給総額に差がでるということで、今仮に90歳まで生き延びたとすると、その総額は以下のようになります。
65歳 | 64歳 | 63歳 | 62歳 | 61歳 | 60歳 | |
支給総額 | 1560.0 | 1522.8 | 1478.4 | 1426.8 | 1368.0 | 1302.0 |
自身の体力に自信があり、90歳までは行けそうだと思われる方は、総額で考えるとかなり差がでますから、繰上は避けた方がよいのかもしれませn。
しかし私のように小さい頃から持病を抱えて、80歳まではとても自信が持てないような人間にとって、万が一80歳という長寿?に達したとしても、たかだか総額で78万ぐらいしか変わらないんだと納得できれば、繰上でも問題ないような気もします。
ちなみに男性の健康寿命は72.3歳ですから、仮に75歳までの支給総額を比較すると以下のようになり、その先他の人よりもらえる額が少なくても、生活さえ維持できれば良いような気もします。
75歳になって、体が動かなくなりつつあるのに、他の人と収入を比べても意味がないはずです。
65歳 | 64歳 | 63歳 | 62歳 | 61歳 | 60歳 | |
支給総額 | 660.0 | 676.8 | 686.4 | 688.8 | 684.0 | 672.0 |