繰上受給の注意点とメリット(2012.7.23)
私または息子にとっては、私に万が一の事があったとき、老齢基礎年金は繰り上げ受給が有利であるように思えるわけですが、先日年金事務所に行ったとき「国民年金、老齢基礎年金支給繰上げ請求にかかる注意点」という書類をもらってきましたので、その中味を紹介します。
書類と言っても、A4の紙が1枚だけで、そこに注意点が1から8までかかれています。順番に抜粋していくと
1 国民年金に任意加入中の場合、繰上請求は出来ない。また繰上請求後に任意加入することも出来ない。(当たり前のような気もします)
2 受給権は請求書が受理された日に発生する。年金は翌月分から支給。発生日以降変更は出来ない。(つまり金が必要だから繰り上げして、必要がなくなったら繰上はやめるというような勝手なことは出来ないと言うことです)
3 全額繰上の場合、特別支給の老齢厚生年金のうち、基礎年金額相当額の支給が停止される。(我が家には該当しません)
4 繰上請求後、障害を負っても障害基礎年金を請求することが出来ない。
5 繰上請求後、障害者の特例措置及び長期加入者の特例措置を受ける事が出来ない。(4、5共にこれはデメリットとしてよく考えておかないといけないようです。障害を負った場合のメリットがないと把握しています。)
6 繰上請求をすると寡婦年金は支給されない。すでに寡婦年金を受けている人は、寡婦年金の権利がなくなる。(我が家には該当しません)
7 繰上請求した場合、65歳になるまで遺族厚生年金、遺族共済年金を併給できない。(私が65歳になったら息子は23歳ですから、そもそも年金をもらえない年齢になっているので該当しない。ただし共済遺族年金についてはもう少し調査が必要です)
8 繰上請求をしたときの減額の%(これはすでに計算済み)
ということで、以上のことを了解できれば、この書類に署名して提出すると繰上受給が決まるみたいです。
またこの繰上受給は、60歳から65歳までの間のいつでも決断することが出来、思い立ったときに請求すれば減額が月割りで計算され、翌月から支給が始まります。
この部分は結構大事かもしれません。繰上受給はいろいろデメリットがあるなと感じますが、唯一この思い立ったら請求できる、というメリットは大きいかもしれません。
特に長期入院の可能性が出てきたものの、それが命に関わるようなものではないとき、入院費用の兼ね合いやその後の人生プランで受給をするかしないかを検討できるわけです。
また今後急に政治の動きを見ていて、支給開始年齢が引き下げになりそうだとか、支給額が減額されそうだ、という動きが出てきたときに、先手を打って繰上請求をする、なんてことも考えられそうです。