現役時の収入の50%が年金?

年金50%支給は退職時だけ(2014.6.29)

 昨日の朝刊1面に厚生年金の支給額についての記事が出ていましたが、結構ショックな内容でした。

 政府は年金への信頼を確保するために、今後超高齢化社会が訪れても支給額は現役時代の収入の50%は確保できると言ってきましたが、どうやらそれは支給開始直後だけであって、年齢と共にそのパーセンテージは下降するという記事です。

 もちろん今後の経済がどう変化するかということを予測しての試算ですから、あくまで「こうなるかもしれない」という程度の参考資料ですが、そもそも経済がどう変化するかという予測自体割と甘めに見積もっているので、実際はもっと悲惨な状態になるかもしれないとも思えます。

 掲載されている表をみると暗澹たる気分になり、元気に生きていこうという気分が萎えますが、「今の高齢者はパーセンテージが大きいだけまだ良い」と言われれば、「その通りです」と言うしかありません。

 ただこの年金問題は、年金の受給時期が近づくに連れ、その条件がどんどん悪くなるという性質があるように思えます。

 つまり高齢者の場合は、仕事をようやく終え、受給が始まってから、当初の予想以上に受給額がどんどん減っていくということになりかねないということです。

 しかし受給額がどんどん減っていく状態になっても、高齢者の場合は働いてその分を埋め合わせるということが難しいですから、ただひたすら耐え忍ぶという生活を甘受するしかありません。

 一方若い方々は、我々よりも将来は厳しいという現実が見えていますから、その分高齢者よりもそういった悪い条件に対処できる準備期間があるとも言えそうです。

 つまり今50歳なら、受給期間まで15年間あるわけで、その間に何らかの対策を立てる余裕があるかもしれないということです。

 とはいうものの、実際我が身を振り返ってみると、50代の最後の方に若干金銭的余裕があったものの、一方でこの年代は親類縁者の冠婚葬祭や両親の介護、自分自身の健康問題、さらには子どもたちへの支援という要素も大きくなり、対処できる期間があっても、出来ることは限られているかもしれません。

 記事では標準世帯の年金額が出ていますが、現在65歳の人は平均21.8万。それが10年後には19.6万に減っている可能性があると書かれています。

 一方で今のような安倍政権の経済運営が今後も続くなら、物価は上昇するでしょうから、生活はひたすら厳しい方向に進み、貯め込んでいた貯蓄をどんどん吐き出さざるを得ないことになりそうです。

 しかし多少なりとも吐き出す余裕があればいいのですが、それが底をついてしまったらどうなるのか?私の場合は家を売ればいいと居直っている部分もありますが、現状ではなんだか悲惨な将来像しか見えてきません。 

  
表紙に戻る 年金関係ニュース 年金減額と家計支出