支出より収入が少なくなりそう

年金減額の影響を具体的に考えると(2015.2.10)

 今日の新聞に「サンデー毎日」の広告が出ていました。今日発売だそうで、その中の一番大きな見出しが「年金残酷時代がやって来た」というもの。先日来書いている記事に関連していると思われます。

 サブタイトルが「国民年金3割減 厚生年金2割減」というもので、将来への不安が募る見出しとなっています。今日はスーパーへ買い物に行くついでに、ちょっと内容を見てこようかなと思っています。

 
 政府は金がないからしょうがないと思っているのかもしれませんが、そのお金を当てにして将来設計をしていた人は大きな打撃です。しかし「無い袖は振れない」という諺もあるようで、要するに原資が無いわけですから払えないという単純な理屈です。

 年金制度が破綻しつつあったのに、実際にほぼ破綻という状態になるまでなんら制度を変えず、ほったらかしにしてきた政権側に問題があると見るのは簡単ですが、その政権を選んだのは国民ですから文句は言えません。 

 当初から「100年安心プラン」なんていう言葉は選挙用のキャッチフレーズだろうなと思っていましたが、最近はほとんど耳にすることがなくなりましたので、私の予想は正しかったように思います。

 とはいうものの、では野党に政権を任せていたら年金財政は安泰だったかと問われれば、それはそれで「もしかしたらもっとひどいことになっていたかもしれない」わけで、このあたりは結果論でしか話ができません。

 したがって、問題は先日来書いているように、この年金減額に対してどう対処するかです。結局は収入と支出のバランスの問題だというのが先日来の結論ですが、より安心感を得るためには、やはり将来の支出を予想するしかないのかなという気がします。

 これまで何回か書いてきたように、私自身の家計簿から分かってきたことは、一人暮らしになったときの遊興費を除いた家計支出は、一ヶ月8万円ぐらいですみそうということです。これを基にして65歳以降の収支を考えてみます。

 まず生活費は年間100万ぐらい。これに私の場合は主として海外旅行費用等で年間100万をプラス。ただしこの額は生活状況によって変更できるというゆとりがあります。

 その他税金や健康保険税、車の維持費用等で年間30万ぐらいを見込むと、年間支出が230万ぐらい。しかし海外旅行や車の運転は長くても75歳ぐらいまでの10年間と考えると、230万の支出が10年間続くことになり、その後は車の維持費を除いた120万ぐらいの支出が最後まで続くということになります。

 自分の寿命がどうなるか分かりませんが、仮に85歳が寿命と考えると20年間になります。ということは生活費は130×10+120×10=2500万。遊興費が100×10=1000万。合計3500万。

 これに対して仮に15万円の年金が20年間もらえたとすると、その総額は3600万。しかし年金減額が実現すると、30年間で2割程度減るわけですから、20年後には年金は13万円に減っている可能性があります。ということはもらえる総額は3360万。(グラフで計算しました)

 簡単なシミュレーションでも赤字に転落することが分かります。そこでその赤字分をどうするか?さらに自分自身の医療費増額や場合によっては車の買い替え費用、家のリフォーム、親族の冠婚葬祭等々のさまざまな費用も考慮しないといけませんので、やはり事態は深刻だなと感じます。 
   
表紙に戻る 年金関係ニュース 情報漏れと責任の所在