3年後に結果が出る?

日常のわずかな積み重ねが老後を支える?(2014.7.25)

 有名なことわざの一つに「石の上にも3年」というのがあります。石の上に3年いて何が変わるんだろう、と気になって改めて意味を調べてみました。

 すると、「冷たい石の上でも、三年座っていれば暖かくなる」という意味であることが分かりました。それだったら別に3年じゃなくても、10分ぐらい座っていれば暖かくなるだろうと思えてしまいます。

 しかし、3年というのは要するにある程度の長い期間を意味しているわけで、そこにじっと座り続けるということが忍耐を表しているようです。

 つまり辛いときでも3年ぐらい我慢すればやがては成功するという意味だということです。ところが現実には三日坊主という言葉があるように、3日ももたないことが身の回りには多々あります。要するに単純なことであっても、それを継続して行うことは大変だということも意味しているのだと思います。

 自分自身を振り返って見ると、大学時代に就職活動を始めた頃、先輩や就職担当者が、3日、3週間、3カ月、3年という言葉を良く使っていたことを思い出しました。

 どうやら日本人は3という数字が好きなようで、三つの基本方針とか、三種類のなんとかかんとかといった言葉を良く聞きます。で上記の3にまつわる期間ですが、これはその時期に挫折の波が来るという説明でした。

 そして3年を過ぎる頃に、ようやく新人を脱して、本格的な仕事をする人間として扱われるようになる、ということのようです。

 実際大学を卒業して、私は最初は定時制高校の教員として働き始めましたが、1年目は学生根性丸出しのアルバイト教員、2年目は少しだけ教員としての自覚が生まれ、3年目は教えること以外の仕事も少しずつ習得。

 この間仕事量はどんどん増えて、4年目にしてようやく教員としての自覚も芽生え、3年目の中ごろに感じた「もしかしたら俺は教員として不適格なのでは」という疑問も少しずつ薄れ、「努力するしかない。勉強するしかない」というように意識が変わったように思います。

 その後30数年間、曲がりなりにも教員生活を続け、最終的には学校運営に関しても、校長や教頭といった管理職に負けないぐらいの知識が付いたかなと思えるぐらいまで来ましたので、まあ地道にコツコツ努力することが大切なんだろうなと思っています。

 さらに言えば、その努力を継続して積み上げることによって、少しずつ経験が増え、自分の生き方についてもある程度の予測がつくようになったなとも感じています。

 すでに早期退職から4年4ヶ月が経過し、早期退職後の生活という意味では3年を過ぎましたので、この間いろいろ思うこともありましたが、なんとか生活は予定通り維持できているように思います。

 そして次のステップとして、年金生活1年4ヶ月が経過していますが、あと1年8ヶ月ぐらい経過しないと、本当の意味での年金生活者とは言えないのかなと思っています。

 さらにその後65歳となり、老齢年金も受給できるようになったら、今度は高齢者の年金生というステップになるのかなと思っています。

 だからどうする、という結論はまったくないのですが、日常のちょっとした積み重ねが、老後の生活を少しずつ快適なものにしていくような気がします。


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