何のために稼いでいるのか?

お金を稼いで裕福になって、その先にあるものは何?(2015.1.7)

 北朝鮮が水爆実験に成功というニュースが流れ、いくつかの点で、かなり驚きました。一つ目は北朝鮮という国がそこまでの技術力を持っていたんだ、という認識です。ただし本当に水爆だったのかどうかは、まだ確定されていないようですから、この驚きは半信半疑です。

 二つ目は、マスコミも同じことを言っていますが、「なんでこの時期に」という驚きです。誕生日にも関係があるのかもしれませんが、外交という概念が全く違っているんだなということです。

 三つ目。私はこれが一番びっくりしたのですが、北朝鮮の人たちは、実験成功を手放しで喜んでいるようです。もちろんマスコミがそういった映像だけを放映しているという疑念も感じますが、少なくとも喜んでいる人がいるということは確かなようです。

 この人たちは、諸外国のせいで自分たちは虐げられているというようなイメージを強く持っているんだろうなと思いますが、それはもしかしたら国家の教育の影響ではないかと思えるので、つくづく恐ろしい国だなと感じます。

 さて今日は水爆実験について触れるつもりはありませんでした。昨日に続いて、1月6日の毎日新聞朝刊の「水説」というコラムの内容の後半が興味深かったです。

 世界を舞台にして活躍している、あるビジネスマンと、特に仕事をするわけでもなく、いつもヤシの木の下で昼寝をしている男が出会った時の会話です。だいたい想像がつくと思いますが、働いてどうするんだという問答です。

 ビジネスマンが「働く目的は何だ?」と聞かれて、金を稼ぐ → 資産運用をする → 豪華な家を建てる → 別荘を建てヨットを買う → 長い休みを取る → ヤシの木の下で昼寝をする

 という話になって、ヤシの木の下で昼寝をしている男が、「なんだ、俺が毎日やっていることじゃないか」とつぶやくオチです。読んでいて思わずニヤッと笑ってしまいましたが、ここには「お金を稼ぐ目的は何?」という究極の疑問が秘められているような気もします。

 何のために働いているのか、何のために稼いでいるのか、稼いだ金で何をしたいのか、そのしたいことは金がないと得られないのか、そして金がなくても、ちょっと見方を変えれば満足できる人生はあるのではないかということを表しているような気がします。

 もちろんお金を増やすこと自体が目的だという人もいると思いますが、一般的にはお金を増やすことは何かをするための手段になるわけです。しかし、では何をすればいいのか分かっていて必死に稼いでいるのか、ということが問題なのだと思います。

 私は早期退職時に、幸いにもある程度の退職金を手にすることができ、あとは早期退職前に予想したシミュレーションに従って生活していますが、基本的には早期退職時で保有していた資産が最大額で、あとはなだらかな減少傾向となっています。

 当初はその減少傾向がなだらかになるか、急激になるかということでいろいろ悩みシミュレーションを繰り返していたわけですが、現実には、予想よりもその角度はなだらかになっているため、まあ毎日穏やかにこういったブログを書き、時に海外旅行に出かけるという楽しみも得ています。

 息子に資産を残した方が良いと考えるときもありますが、とりあえず最低今住んでいる1軒家は残りそうなので、遺産としては最低限の物は残せるかなと思っています。

 とはいうものの、そんな余裕は全くない、ぎりぎりの老後だという人も世の中には多数いることが、今日の朝刊に書かれていました。どこまでが自己責任なのかは不明ですが、一生まじめに働いたのなら、それなりの生活を保障するのが国家の役目だと思っています。

 そのためにどうすべきか?これは私よりも今現在働いている現役の方が、将来を予想して考えるべきことだと思います。


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