早期退職のきっかけと将来設計

3年ちょっと前の早期退職を振り返って(2013.5.27)

 早期退職の場合は、体調不良で退職した場合を除いて、まだ働こうという意欲や体力のある方も多いと思います。当然ながら早期退職をする前から、退職後の経済状況を考えて、仕事についても調べておかないといけないと思います。

 私の場合のきっかけは妻の他界による精神的ショックですが、その後仕事の忙しさと家事との両立が困難になる中で、徐々に精神的に追いつめられ、自律神経失調症のような症状を呈したため、早期退職に踏み切りました。

 幸か不幸か、昔から自分は体が弱いという自覚があったため、こういったことが起きる前から早期退職について関心を持って将来の経済状況について考えていたこともあり、退職前後の動きは割とスムースに進んだように感じています。

 ただやはりやめるに当たって、仕事はどうするのか?将来の生活設計はどうするのか?ということが一番気がかりでした。

 フルタイムの仕事で体調を崩して早期退職をするわけですから、新たな職場がまたしてもフルタイムで、さらに忙しいなんて言うようなことがあったら、生活はますます悲惨になりますので、当然仕事選びは慎重になります。

 かといって何もしないでフラフラしているのでは、経済的な困窮度が高まるのは明白で、なおかつ家に籠もってしまっては社会との接点も失われ、場合によっては認知症にもなりかねないなと思え、兼ね合いが難しいなと感じていました。

 しかし、まったく仕事がない、という可能性も考えておかないと、生活が破綻する可能性もあります。その意味で、最初に作った将来設計シミュレーションでは、まったく収入がない場合等に、将来がどうなるかという生活シミュレーションも作りました。

 つまり手持ちの貯金+退職金+年金から住宅ローンの残債や、今回行った家のリフォーム代、息子の教育費、車の買い換え費用等というものを、必要になる年度ごとに引き算し、それで手持ちの資産がプラスを維持できるかどうかと言う計算です。

 一方同時に家計簿をつけるようになり月々の支出を把握。さらに年度ごとに請求が税金や保険の領収証を保管し、シミュレーションに加えていきました。

 今も2009年の早期退職直前に作ったシミュレーションがエクセルのファイルで残っていますが、この時の生涯の資産の動きを見て、マイナスになることがなさそうだ、と分かったことにより早期退職の決意が固まりました。

 つまり精神衛生上はよくないものの、何も仕事をしなくても節約生活をすれば、ギリギリなんとか生きていけるという目処がついたと言うことです。

 またそれでも万一不測の事態が起き、とてつもない出費が必要になったときどうするか?という不安はありましたが、確率的には少ないものの、もしそうなったら自宅を売却して何とかしよう、というところまで考えていました。

 それから3年以上が過ぎ、当時をたまに振り返っていますが、基本的に現在の自分の体調をみても、現在の家計の経済状況を見ても、この時の判断は正しかったなと思っています。

 今はお気楽な生活を楽しんでいますが、それ相応の下準備をしてきたということです。ちょっと自慢に聞こえるかもしれませんが、当時は必死でした。


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