我が家のエンゲル係数は25でした

円安効果で物価上昇、低所得者層への影響は?(2013.3.1)

 2013年になったなと思ったら、いきなり円安がどんどん進み、それにつられて?株価も上昇。「お〜これが阿部政権の雰囲気作りか」と思っている内に3月になってしまいました。

 株価が上がれば経済は好転。だからこれでいい、と考えている人も多いのだと思いますが、円安は株価や輸出企業にとってはメリットが大きいのかもしれませんが、一般消費者にとっては不利な場合が多いですね。

 特に原油は、ほぼ100%輸入ですから、原油価格そのものが上昇しなくても円安により国内の価格があがってしまいます。そうするとすぐにガソリンや灯油価格に反映されるわけですが、ちょっと視野を拡げると石油化学工業全体が影響を受ける事が分かります。

 ということは、身の回りにあるプラスチック製品すべての原料価格がこれから値上がりすると言うことです。買うのは食品だけで、そんなものは買わないということであれば問題ありませんが、例えば食品のトレイやラップも元を正せば石油製品です。

 また衣料品も化学繊維が元になっていれば、それも石油製品です。われわれが毎日読んでいる活字のインクも同様。コンピューターやスマートフォンで読むからインクは必要ないと言っても、プリンターのインクは石油製品で、何よりコンピューターやスマートフォンの本体はプラスチック製品です。

 一方日本は食料も輸入することが多いと思いますが、当然輸入ですから円安になれば価格は高くなりますし、運搬費用も上がります。小麦の価格が上がるというニュースも先日ありました。

 小麦が上がれば、パンや麺類に影響が出ます。輸入ワインや輸入家具は、まあ一部の人しか買わないと思いますが、それでも値上げされることは間違いないと思います。

 輸入食品の値段が上がれば、家畜の餌として輸入している食品の価格も上がりますから、肉類や乳製品の値上がりも予想できます。

 様々な物品が少しずつ値上がりしていき、阿部政権が考えた物価の2%上昇という目標が、こういった流れで必然的に起きるのかなと思いますが、その影響は私のような年金世帯と低所得者世帯にもろに影響するはずです。

 物価が平均的に2%上がるということは、一部のものは5%ぐらい上がるかもしれませんし、まったく上がらないものも出てくるはずで、それらの平均が2%になることを目標にしているわけです。

 特に衣食住を直撃する食品価格への影響は大きく、低所得者世帯ほどエンゲル係数は大きくなる傾向がありますから、さらに大きな打撃を受けるという結果になりそうです。

 ちなみにこの数値を調べてみると、昭和22年が63%で、そこから徐々に下がり現在は20%ちょっとです。つまり生活が豊かになるとエンゲル係数は下がるわけです。

 エンゲル係数の計算式は(食料費)÷(消費支出)×100で求められますので 昨年の我が家の家計簿を見てちょっと計算してみたところ、ハワイ旅行を含めて25%ぐらい。どうやら支出のほとんどは食べ物と旅行に使っているという実態が浮き彫りになりました。

 というわけで4月以降の値上げにどう対処するか?狙いは外食費とアルコール代のさらなる削減でしょうか?厳しいですね。 


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