バンコクから見た日本の超高齢社会

海外から日本を見ると(2013.3.15)

 昨晩帰国しました。旅行記については別のホームページでまとめています。中高年で、ちょっとだけ夜遊びをしたい人は参考になるかもしれません。

 深入りはしていませんので、ディープな体験を求めている人には参考になりません。「バンコク ぶらり一人旅」というページです。

 海外に出かける理由は、私自身が旅が好きというのが最大の理由ですが、日常生活から離れて、ちょっと違うことをやったり見たり聞いたりしてみたいという欲求が根底にあるような気がします。

 もちろん日本とはまったくかけ離れた世界もあるとは思うのですが、極端にかけ離れてしまうと私の年齢ではさすがに辛いだろうなと思え、徐々にその行動範囲を拡げているというのが現状でしょうか。

 バンコクに行く理由の一つは何回か書いていますが、先ず物価の安さです。私が宿泊しているような外国人旅行者の多い地区では、さすがに日本の物価の半分ぐらいかなというイメージですが、首都圏から離れれば離れるほど、安い費用で暮らせるようです。

 その意味でバンコクで定年後の年金暮らしを目指す人もいるようですが、言葉の壁は大きいです。タイ語がまったく分からなくてもジェスチャー等を交えれば、生活は出来ると思いますが、楽しみはまったく得られないと思います。

 これはバンコクに出張で来ているビジネスマンも同様だと思うのですが、タイ語が分からない人が癒しを求めていく先は、結局日本風の居酒屋や、タニヤと呼ばれる日本語が通じやすい日本人街?に集まっているような気がします。

 しかしそうなると必然的に消費額が増えますから、いくら物価が安くても年金だけでは生活できないだろうなあというのが実感です。

 その意味では、もう少し英語が通じやすい、フィリピンやマレーシアの方が良いのかなとは思えます。(まだ行ったことがないので実態は不明です)

 異文化体験という意味では、バンコクは仏教の国ですからお寺巡りが観光のポイントになるのかもしれませんが、私の場合はそれよりも普段日常的に見聞きする物事に大きな興味を感じます。

 ほとんど維持修繕されない歩道の凸凹や、車道と歩道にまたがって営業している屋台の存在、突然足下にあらわれる乳飲み子を抱えた物乞いのおばさん、昼間から歩道のど真ん中で寝ている大きな犬。

 隙あれば例え反対車線だろう猛然と走りまくるバイク、さらにその合間を縫って片側3車線もあるような道路を横断する歩行者。

 何を売っているか分からない怪しげな人々、日本人と見ると声をかけてくる中東系のおじさんやきれいなお姉さん。

 タクシーに乗ろうとすると目的地を告げた瞬間に勝手に料金を言ってくる運転手さん、真面目に信号を守って横断しようとすると5分ぐらい青にならない交差点、人が乗ったか降りたか分からない状態で動き出すバス。

 等々、書き出すとキリがないのですが、これが面白いと感じるか、こんな街はこりごりだと感じるかで、旅の印象が変わるようです。

 悪いところばかり書いていますが、実は良いところもいっぱいあります。それはやはり人々の寛容さでしょうか。優しさと言ってもいいかもしれません。日本人もそうですが、目が合うとニコッとするのは民族的な共通項のような気もします。

 その笑顔を求めて夜の街を徘徊する日本人も多いわけですが、あの雰囲気は私のようなおじさんにとっては、まさに昭和の混沌としながらエネルギッシュだった日本へのノスタルジーかもしれないなとも感じています。

 そしてそういった視点で日本を海外から見ると、やはり老成した国だなという印象が強くなります。

 今回安倍総理になって、円安株高が演出されていますが(まだ実態は変化していないので演出だと思っています)、これがどのくらい続くのか。なんか、経済に対する老いらくの恋のような気もするのですがどうでしょうか?


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