賢い人は健康に留意している

実質賃金減少、家計の鍵を握るのは健康(2016.5.23)

 金曜か土曜の朝刊に「実質賃金、5年連続減」という見出しが出ていました。厚労省が調査した2015年度のまとめによるものだそうです。

 それによれば、一人当たりの月平均現金給与総額は前年比0.2%増の314089円だったそうで、2年連続です。ところがこれに物価の影響を加味した実質賃金は0.1%減で、5年連続でマイナスだそうです。

 つまり給料は微増、物価はそれ以上に上がっているという事で、年齢的なベースアップがなければ、生活は苦しくなる一方だということになります。

 中でも子育て世代は小中高大と子供が大きくなるにつれ教育費は倍増していきますから、生活費はさらに圧迫されることになります。

 アベノミクスがどうとか、日銀がどうとかいう話になると、効果はまだ出ていないがいずれ出るなんていう声も聞こえますが、前も書きましたが、「それはいつなのか」はさっぱり分からず、さらに「どんな効果が表れるのか」という事もよく分かりません。

 ただし、では自民党以外の政権だったら給料はどんどん上がるのかと考えると、それもまた難しそうです。あえて言えば、自民党は大企業寄りの法整備が多いのに比べると、野党は人への投資を強調しているという部分で若干違うのかなという気はしています。

 しかし人への投資は素晴らしいとは思いますが、効果が表れるには時間がかかりそうです。そう考えるとまずは大企業の業績を伸ばし、そこから経済を高揚させるという方法も間違いではなさそうな気もします。

 とはいうものの、これも以前書いていますが、日本国民が浪費をしないと国の経済が回らないというのは異常な状況です。将来に不安があれば、賢い消費者はどう考えても浪費はしません。

 つまりどう転んでも、浪費によって消費を増やすというのは難しい。さらに少子高齢化で、これから年金を受給する人で賢い人ほど、将来に対する不安を強く感じていると思います。

 賢い人というのは、経済的にも安定していて社会的な構造や情報も熟知している人で資産もある程度確保している人だとおもいます。そういった人たちが浪費を抑えれば、消費が拡大するわけがないです。

 一方物価が上がっても、年金はほとんど上昇しませんから、働き盛りの賢い人たち以上に、シニアの暮らしは今後も厳しくなっていきそうです。

 さてどうしたもんかと考えると、基本はやはり収入を増やして支出を減らすしかないわけですが、その上で自身の健康を維持するということが、非常に大きな要素になりつつあるなと感じています。

 健全な家計も、健康な体があってこそですね。そのためにも、食生活と睡眠、適度な運動を意識しないと生き抜けないようです。ちなみに本格的年金生活に入って、ストレスはさらになくなりました。お気楽生活を100%楽しんでいるなと感じています。

 それでも将来の年金の実質的な目減りは心配です。


表紙に戻る 退職後の家計(3) 無職高齢者世帯の支出額