買い煽りばかりが目に付きます

消費増税と低所得者対策(2014.3.28)
 

 昨日もスーパーでいつものように1000円程度の買い物をしてきましたが、増税前の買いだめをしている主婦の方を多数見かけました。同じ種類の菓子、飲料をカゴの中に積み上げてレジに並んでいますから、一目で分かります。消費金額も5000〜10000円と高額です。

 ということは、逆に言えば4月以降は買いだめされた商品の売れ行きががくんと落ちると言うことになりそうです。そうなると、売れ残りを回避したければ安売りをせざるを得ないと言うのがメーカーやスーパー側の都合でしょうから、絶対に必要なもの以外は、その時買えば良いとも言えそうです。

 従って、賞味期限や消費期限の短いものは買いだめする必要はないという結論になりそうです。(そもそも買いだめに向かないと思いますが)

 これは家電製品にも言えることで、次々と新製品が現れるようなものは、すぐに古いものが型落ちとなり、安く販売されますから買い急ぐ必要はまったくない、ということになりそうです。

 一方今日の新聞で「ベア、中小に波及」という、大多数のサラリーマンの方にとって嬉しい記事が出ています。ベースアップを獲得した組合は677組合で昨年より531組合増えたそうですから、ほとんどの方が給料アップしたと言えそうです。

 ただしアップした額は1000〜1500円程度ですから、消費増税への負担をすべて補えるという額ではありません。それでも上がらないよりは上がることにより、仕事への意欲も増すはずですから、先ずは良かったなと思えます。

 辛いのは年金暮らしの方ですね。現状では、年金は減額が決まっているようですから、明らかに物価上昇と逆行しています。過去に貰いすぎていたと言われれば、そうなのかなと思えますが、これから貰う人は過去の恩恵を受けていないのに減額支給ですから、納得できないような気もします。

 しかしよくよく考えると、増税によって一番影響を受けるのは、今現在子育てをしている母子家庭や父子家庭かもしれないなとも思えます。

 働きながら子供を育てると言うことがどのくらい辛いか。私自身はその辛さにめげて、たまたま退職金や年金制度の恩恵もあり、ギリギリで早期退職をしてしまいましたが、それも出来ない場合どうするのか?

 ましてや場合によっては、そこに仕事のストレスや、親の介護という問題まで絡んできたらお手上げです。私自身の体験を振り返ると、ストレスも二つぐらいまでなら、仲間に支えられれば耐えられるような気がします。

 しかし3つ以上になると、これは負担の限界だなと思えます。私の場合は職場の仕事量と上司との関係、子育てや家事、自分自身の体調、という3つの要因が重なって、早期退職をしないと体がもたないと判断しました。

 母子家庭や父子家庭の場合、これにさらに経済的な問題や、上に書いたように親の介護といった問題も重なってくれば、これももうどう考えても本人だけでその状況を乗り越えることは不可能であるように思えます。

 本来はそういうときが行政の出番になるはずですが、行政側がそういった窮地を知る手段は現状ではなさそうです。唯一本人が「現状はこうなっているけどなんとかならないか」と市役所等に申し出ないと、何もしてもらえません。

 買いだめや買い控え、ベースアップという言葉が新聞を賑わしていますが、一番辛い生活をしている人たちの現状が見えてこないような気がしています。
  
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