他人の立場を意識できるか?

自転車事故に高額賠償金の請求(2014.1.29)

 信号無視の自転車に衝突されて死亡した東京都内の女性に対する損害賠償で、東京地裁が4746万円の支払いを命じたというニュースが出ていました。

 脇見運転で信号無視というのでは、情状酌量の余地はまったくなさそうで、請求された自転車の男性は頭を抱えていると思いますが、これは他人事ではないなと思えます。

 我が家は埼玉県の郊外にあり、周辺の道路はかなり整備されているとは言うものの、一部は路側帯すらなく、車にしても自転車にしても、かなり危険だなと感じることがあります。

 ところが、そんな地域に限って私のようなシニアが多数生活していますから、ちょっと買い物に出かけるのにも自転車や徒歩で出かける人が多いです。

 一方私がよく散歩をする近所の川の河川敷には遊歩道が整備されていますが、ここは自転車も走れるので、私も暖かいときは運動不足解消のために、頑張って走ったりしています。

 往復10kmぐらいのコースですが、市街地は犬の散歩や単なる散歩(ウォーキング)、そしてジョギングをしている人も多く、後ろから抜かすときはスピードを落として、なるべくゆっくり抜かすようにしています。

 以前私がウォーキングをしていたときに、片側を歩いていたら、後ろから猛スピードのクロスバイクが追い抜いていったことがありますが、これは走られてみるとよく分かりますが、ものすごく驚きます。

 瞬間的に体が硬直しました。それを感じてから、自分が自転車に乗るときは、スローな追い越しを心がけています。中には道幅いっぱいに拡がって(幅1.5mぐらいの遊歩道なので)おしゃべりしながら歩いているおばちゃん達もいます。

 「危ないなあ」と思いつつ、おばちゃん達が気がつくまで徐行で後ろから近づき、やむを得ないときは「すいません」と声をかけてから追い抜くようにしています。

 一方そういった人たちがいないところでは、時速20kmぐらいまでスピードアップして走ることもあるのですが、その横をさらに、これ見よがしに走り抜けていく自転車もあります。

 中には「衝突したらどうするんだ」と思われるような乱暴者もいます。ギヤーがいっぱいついたカラフルな自転車で、ヘルメットをかぶり、衣服もレーサーのようなものを着ていますが、走行マナーはデタラメ、という人が結構います。

 自転車にはナンバーがないので、どこの誰と特定することは出来ませんが、30代から60代の良識のある人達だと思うだけに、尚更残念です。

 こういった人たちは、一般道での走行もかなりいい加減で、止まるのが面倒だとばかりに信号無視をしたり、斜め横断をしたり、突然車の前を横切ったりと、ともかくマナーがひどいです。

 もちろん安全運転をしている人も多数いると思うのですが、ほんの一部の不心得者(自分だけは違反をしても事故は起こさないし、誰にも迷惑はかけていないと勝手に思いこんでいる人)がいることは事実です。

 どんなときでも、自分以外の立場でものを考えることが出来る人が増えないと、なかなかこういったマナー違反は減らないような気がします。


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