今後予想される負担増

年金支給開始年齢引き下げ?(2012.7.19)
 
 前ページで書いた四つのリスク要因は、今後現実に起こりえると思っていますので、再度掲載します。 それぞれの項目についてのコメントは私自身の悲観的な見方であって、支給年齢以外特に根拠はありません。

@ 年金支給年齢の引き上げ
     現在は65歳、それを68歳とか70歳にする

A 支給額の引き下げ
    現在も数%の引き下げは決定済み。今後はそのオーダーがもっと大きくなる? 

B 消費税等、税金の引き上げ
    消費税は10%からさらに15%へ?

C 医療費自己負担額の増加
    高齢者の1割負担を2割負担とか、一般の3割負担を4割負担とか?

 今の国会では消費増税が盛り上がっていてあまり話題になっていませんが、昨年の10月頃、厚労省が厚生年金支給年齢の引き上げについて、2021年度までに完了し、さらに年齢を68歳からにすると言う案を社会保障審議会年金部会に提示しています。

 しかしその後の大きな反響で、いったんはこの話題は下火になっています。ただ下火になったとはいえ、年金原資が怪しくなっているのは間違いないと思いますし、昨日書いたようにドイツあたりはすでに引き上げを決めているわけですから、消費増税が決まり、総選挙が行われた後、またこの話題が出てくるのは間違いないように思います。

 「そんな身勝手な事許せるか」という論調が多いのはもちろんで、反対するのは当然だと思いますが、一方で消費増税の議論に見られるように、現実を見据えるとこうせざるを得ないと、なし崩し的に決まっていく可能性も充分考えられます。

 ということは、今現在50歳前後の人またはそれ以下の年齢の人は、将来を見据えるリスク要因として考えておかないといけないような気もします。

 当然なるべく長く働くというのが一番の解決要因ですが、現役時代から資産を形成するというのも選択肢の一つにはなると思います。

 特に私自身のことを振り返って思うのは。40歳や50歳の時に想像する自分自身の60歳時の健康状態と、実際に60歳間際になったときに感じる健康状態は結構大きな差があります。

 それは長い間に徐々に進んでくる体力の衰えですからもちろん個人差があるわけですが、一般的には若いときに想像するよりも悪化すると考えて対処した方が良いように思います。

 一方、私のような年金世代にあっては、ようやくもらえるようになった年金が、原資の枯渇により徐々に減額されるというリスクを予想しなくてはいけないなと感じています。

 私自身は、それも含めてここのところ国民年金の繰上問題を考えてきました。現役世代から見るとはなはだ不謹慎ですが、将来の減額をあり得ると予想するなら、もらえるものは早めにもらって対処するという考え方です。

 一方でより節約した生活を意識し、副収入の道を考えつつ、医療費の増加を抑えるために健康維持に努めるというのが今後の課題になりそうです。 
   

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