将来の年金より今の生活

「年金減額」についての意識調査を見て(2013.7.19)

 選挙戦も最後の追い込みに入っているようですが、盛り上がりはまったく感じられません。朝のニュースでも投票率は確実に下がると予想していましたから、基礎票というか日頃から支持者をしっかり固めている政党が有利な選挙になりそうです。

 今日の毎日新聞には、選挙の参考資料として、ネット上の「えらぽーと」を利用した人の年金に対する意識傾向を分析した結果が出ていて、なるほどなあと思いました。

 もちろんこの「えらぽーと」を利用する人は、選挙に関心がある人達でしょうから、無党派層やその時の雰囲気で決めてしまう人たちも含めた実際の選挙とはちょっと意識が違うかもしれないことを考慮しても、現実は厳しいなと思わせるものでした。

 内容ですが、若い人ほど「国民負担を増やしても水準を維持」というのが少なく、(将来の)「水準低下はやむをえない」と考えている人が多いと言うことです。

 また当然ながら、60代以上の年金世代はこれとは逆に、「国民負担を増やしても水準を維持」という考えが多く、「水準低下」は困る、と考えているようです。

 当たり前と言えば当たり前ですが、払う側の人は「これ以上の負担はたまったもんじゃない。どうせ将来の年金は減るんだろう。それより今の生活が大事だ」と腹をくくっているような結果に思えます。

 一方年金世代は「これ以上年金を減らされたら生活が立ちゆかない。また現在の自分の生活を考えたら、現役世代に多少負担が増えても将来にそなえておかないと大変なことになる」という危機感を持っているような気がします。

 共通しているのは、「現状の年金だけでは生活が苦しい」という認識であり、若い人は、だったら「もらえるかどうかも分からない年金」よりも現在の負担額を減らしてくれという気持ちの表れかなと思います。

 いずれにしても年金が財政的にも厳しいし、今後も負担が増えるか給付額が減るか、受給年齢を変更せざるを得ないだろうという共通認識はあるように思えます。

 今年の4月からすでに私は年金の一部を受給してますが、現状ではまったく足りません。特に生活費よりも税金や保険料の負担が大きいです。

 受給額の3分の1近くが絶対に払わなければならない税金と保険料です。赤字分は非常勤講師の収入やネットでの副収入、個人年金で埋めています。

 65歳になったら老齢年金も支給されます。ここまで来るとようやく私が一人で生活する分ぐらいの金額になります。

 しかしその金額だけでは、ちょっと旅行に行こうとか、夜飲みに行こうという余裕はありません。つまりあくまで生活が維持できるだけというレベルです。と言うことは貯金の取り崩しか、その他収入を考えるしかないと思っています。

 このことについては、すでに早期退職時のシミュレーションで分かっていたことなので、65歳以降でも多少の収入が確保できる可能性があると考え、ネットの副収入についていろいろ試みています。

 ということは、人それぞれ65歳になっても何らかの収入を確保する道を若いときから考えておく、と言うのがこれからの若い世代の処世術になるのかもしれません。
  
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