年金暮らしの株式投資は寿命との競争

二日間の株式下落で数万円の損失が確定(2015.5.1) 

 順調に収益を伸ばしてきた株式投資ですが、昨日と今日の二日間の下げで、ちょっと痛い目にあっています。相場そのものも日経平均が2万円に達し、「いよいよか」と思った頃から何やら雲行き怪しくなっています。

 日銀が追加の金融緩和をやらないとか、物価上昇率が予定通りに行っていないとか、アメリカの景気が減速気味とか、不思議なもんで株価が下がり始めるのと悪いニュースをいろいろ耳にするようになり、あれよあれよという間にズルズルと下げていくということがよくあります。

 では今回の相場がそうなのかというと、私自身はたかだか1週間ぐらいで世界や日本の景気が激変したとは思えないので、まあ上記の悪いニュースと、ゴールデンウイーク前の手じまい売りが重なった結果だとは思っています。

 しかし、それはあくまで私の勝手な思い込みであって、いくら「年金資金で株を買うぞ」と宣言しても、足元の景気はどうもフラフラしているようですから、このまま連休明けもズルズル下げるという見方も出来ます。

 早い話がどんなときでも、その先を見通すことはほとんど不可能で、どちらもあり得るというのが基本的な立場です。

 ただここの所私も収益が順調だったために、ちょっと慢心して、手持ちの投資資金170万円のほとんどが株券に化けていましたので、この下げは痛いです。

 そんな時どうするか?ということですが、名だたる識者によれば、損切り出来ないと儲からないと言われることが多いようです。しかし一方で、例えば10銘柄持っていて、それを10年間所持を続けるぐらいの気持ちでいれば、その10年の間に1度ぐらいは買値を上回る可能性は大きいようにも思います。

  実際私が株式投資を始めたころ、マネー雑誌に煽られて「これだ」と思って買った銘柄がいくつもありますが、当時はほとんどが儲からずに最後は塩漬けの末、涙を飲んで損切りしました。

 ところが最近の株価上昇でこのとき買った銘柄の現在の株価を見てみると、8割以上の銘柄が買値を上回っています。また買値を上回っていなくても、この間の配当や株式分割等も考慮すると、持ち続ければ収益を確保できる確率が高いという結論も得られます。

 ということは別に無理に損きりしなくても、もともと余裕資金でやっているのですから、ひたすら待つという選択肢もあるはずです。

 もしこういったことに40代の頃気が付いていたら、損切りはしなかったかもしれません。しかし60代になってしまった今は、10年20年待つと、自分の寿命の問題が絡んでくるということに気が付いています。

 つまり投資したお金がようやく増えたと思って売却した頃、自分の老化が進み、そのお金を自分の楽しみのために有効活用できる時期を過ぎている可能性があるということです。

 とまあそんなことを考えながら、今日は一部の銘柄を売却。数字上で数万円の損失が出ましたが、連休明けにその売却費用でまた新たな銘柄を買えるという楽しみも得られました。


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