精神疾患に陥る原因精神疾患の教員ですが、潜在的な人数(予備軍)も含めると、その数は驚異的な数字になるのではと思っています。指示には従うが、それ以上のことをやろうとしない(気が付かない)、というとまるで中学生や高校生の悪口を書いているみたいですが、事実です。 これはもしかしたら私が50代になって、20代30代の教員を見たとき、経験年数の違いから不満を感じるのかなと思ってみたこともありますが、同じ20代30代の教員の中にも、実によく気がつく先生がいることもあり、同僚と話しても同じような印象を持つ人が多かったので間違いないかなと思います。 どんなときに感じるかと言うと、例えば全校生徒が集まるような集会で、学年に所属する先生はだいたい整列指導を行うのですが、自分の担当しているクラスの生徒がぐずぐずしていても指導しようとしない、学年主任から言われて動き出す、他のクラスの先生が指導を始めてようやく気が付く等です。 自分の担当するクラスに対してもそうですから、当然他のクラスの指導に関しては一切見向きもしません。やがてこのような先生は他の先生からも敬遠されるようになり、徐々に孤立していき、やがて精神的に落ち込むというパターンになります。 これは受身教育の弊害だと私は思っています。高校、大学、就職と至れり尽くせりの情報が与えられ、さらにこうしたらいい、ああしたらいいというアドバイスをもらい、いつのまにか自分で考えて行動するという習慣が失われてしまったように見えます。 このことは要するに自分の身の回りの人間が今何をして欲しいかという気配りをすることが下手だということにつながります。 自分は自分、人は人と切り離して、自分だけの価値観で言われたことだけを実行するというのは、一見楽なようにも思えますが、学校と言う場は他の職場に比べても人間同士の付き合いが多い職場ですから、授業を除くと自分だけのテリトリーを守ることが難しいと思います。 そういった身の回りの出来事に早期に気が付いて、普通は徐々に考え方や態度が変わっていくのですが、中にはこれが自己のアイデンティティーだと言わんばかりに、かたくなに自分中心の世界の中で仕事をする教員もいます。 それで問題が生じなければいいのですが、たまたまクラスの中に手を焼く生徒がいたり、対応の難しい生徒がいたりすると、相手の価値観が分からず対応に苦慮することになります。 しかしそれまで築き上げてきた自分のテリトリーは容易に壊せませんので、一人で悩み、根は真面目ですから何とか一人で解決しようと努力します。 ところが今の世の中には教員が束になってかかっても手におえない生徒や保護者がいます。そうなるともう一人ではお手上げです。 その先が先日の統計結果だと思います。さてどうするか。原因は受身教育と書きましたから、ある意味現在の教育体制に(私も含めて)問題があるとは思います。 |
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