東京都議会選挙を終えて

2017.7.3

 私は今は埼玉県で暮らしていますが、基本的に30歳になるちょっと前までは都内で暮らしていました。主たる住所は目黒区や世田谷区で大学も都内です。

 その意味でも昨日の都議会議員選挙の結果には大きな関心があり、開票速報が始まる8時ころには何となく気持ちがそわそわしていました。

 テレビを見たのは8時10分ぐらいだっと思いますが、すでに都民ファーストの会の立候補者のかなりの人が当選。一方ひじょうに珍しいことに自民党の当選者数は0。

 公明党や共産党には数名の当選者が出ていましたが、自民党が0というのは、初めての経験だったような気がします。その後あちこちチャンネルを変えてみていましたが、某テレビ局で出口調査を含めて大まかな当選者の数字が出ていて、こりゃ相当大きな変化がありそうだなと感じました。

 今回の自民党は、選挙間際になっていろいろな不祥事が相次ぎました。もちろんその影響も大きいと思いますが、そこに至るまでの安倍総理の国会運営そのものが、あまりに傲岸不遜の態度だったのではという気もします。

 数の力を頼りに、都合の悪いことには正面から答えず、はぐらかし、ごまかし、さらには圧力をかけるというようなことを平気でやる政権なんだということが明らかになってしまったようです。

 選挙終盤になってさすがに情勢は厳しいようだ、ということを認識して、急にしおらしく、今後は丁寧な説明を心掛けるなんてことを言いだしましたが、これまで丁寧な説明を行うと言ったことで、あとからきちんと丁寧に説明したことはほとんどなかったような気もします。

 まあというわけで、これも当然の結果だろうという気もするのですが、実際には自民党が言うように、これは東京都の議会選挙ですから、国とはレベルが違います。

 願わくば、国会の運営ももう少し丁寧に、悪かった部分は素直に認めて、だめだと思われる人はすぐに交代させ、野党からの質問には答えをはぐらかさず、正面から丁寧に答えてもらいたいなと思います。

 一方野党ですが、民進党はますます埋没。本来なら都民ファーストの会の役割を民進党が担うべきだと思っていたのですが、どうもいまいちパットしません。しかし公明党はうまくやったなという印象があります。共産党は一定の受け皿になったと言えそうです。

 というわけで、昨晩は翌日の詳細な結果を楽しみにして10時過ぎに就寝。しかし妙に寝苦しく、ことし初めて夜半までエアコンのお世話になりました。

 今日は朝から気温がぐんぐん上昇。テレビでは都議選の結果について識者と呼ばれる人たちがああだこうだとコメントを出していましたが、この人たちにしても自民党がこれほど議席を失うとは予想していなかったと思います。

 しかし問題はこれからですね。都議会の議席配分が決まっただけで、選挙のノウハウや議事進行のノウハウはやはり自民党の経験が大きいと思います。

 国会も同様。これまでと比べて強引な運営は多少減るのかなと思われますが、問題は山積み。安倍総理が、こうやりたいと思ってそれにまい進すれば必然的に強引な国会運営になりそうです。

 その運営を見た時、リーダーシップがあると評価する人もいるでしょうし、強引だと非難する人もいるわけで、その間をとってうまくやるというのは実に難しそうです。


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