TPPで畜産業が壊滅?

日本の牛肉が高い理由は餌代(2014.4.26)

 ゴールデンウイークが始まりました。我が家の近くを走っている関越道は、朝っぱらから車の音が絶えません。いつもどおり6時半に起きて、洗顔後NHKのニュースを見たら、早くも事故マークがあちこちに点灯しています。

 混んでいて急ぐ気持ちも分かりますが、事故を起こしてしまったら、他人に多大な迷惑をかけるだけでなく、自分自身の旅行すら出来なくなりますから、安全運転は絶対です。

 一方新聞を広げたら、広告がドサドサ落ちてきました。土曜日はいつも多いのですが、さらに多いです。出かけた先では当然お金を使うことになりますから、売るほうとしても必死なんだと思います。

 主なチラシは電気屋さん、スーパー、車やさん、衣料品やさん、不動産屋さん、家具屋さんあたりでしょうか。消費増税の影響で落ち込んでいると思われる売り上げを回復させようと、必死なのかなと思います。

 そんな中で目に付いたのが、現在TPP交渉で揉めに揉めているアメリカ産牛肉。我が家はハワイ旅行が好きなので、毎年夏に2週間ほど出かけていますが、ハワイのスーパーに行って牛肉を見るとその安さに驚かされます。

 TPP交渉如何では、そんな安い肉が今後はさらに安くなり、どっと輸入されてくるのかなと思われますので消費者としてはうれしい限りですが、畜産業を営む農家の方は心労で夜も眠れない日々を送っているかもしれないなとも思っています。

 チラシの値段を見ると、現在でもおいしそうな肩ロースが100gで200円弱となっています。私は父子家庭になって家事を一手に引き受けるようになってからは、どんな場合でもこの100gあたりの値段というのを気にするようになりました。

 そういう視点で見ると、日本の国産牛肉の場合一番安いこま肉でも、100g200円を切るような牛肉はありません。だいたい安くても300円前後だと思います。上記の肩ロースになると安くて400円前後でしょうか。

 しかしそれでは何故日本の牛肉は高いのか?日本の牛肉のおいしさは格別だと思いますが、そのおいしさのためにどのような努力が払われているのか?

 調べてみると、やはり違いがいくつかありました。第一点は牛の成長速度がアメリカのほうが圧倒的に速い。(あまりの速さの違いに成長ホルモン等が使われているのではという不安も感じるほどです)

 第二点は飼料代。大部分を輸入に頼らざるを得ないということ。ということは個人的に円安になって海外旅行に行きにくくなったなと私は感じていますが、農家の方は円安の恩恵をまったく受けていないということになりそうです。

 ということは、日本の畜産業はこういったシステムを変えないとTPP交渉の成り行きによっては、さらに壊滅的な打撃を受けるということになりそうです。

 私が考えて悩むことではなく、農水省あたりがどう考えているか気になるところですが、調べてみると平成21年の「肉用牛(牛肉)をめぐる情勢」という農水省のページがありました。

 ざっと見ただけですが、農家の戸数は減少、1戸あたりの養育頭数は増加ということは分かりました。TPP交渉も問題ですが、たぶん今後は超高齢化社会の影響も出てくるんだろうなと思っています。


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