輸入業は壊滅?

急激な円安の流れに追いつけません(2014.11.19)

  円安がきついです。夏は105円前後で、それでも80円だった頃に比べると安くなったなあと感じながらハワイ旅行。そして三ヵ月後の今は、ついに117円台。夏場よりさらに1割ほど下落。

 80円の頃に比べれば、なんと1.5倍。当時1泊2万円前後で宿泊できたホテルも、今は3万円出さないと泊まれません。それでもこういった旅行は、自分の趣味の範囲ですから、旅行を中止にすれば実害はありません。

 しかしこれが仕事に直結する業種は死活問題ではないかと思っています。私は早期退職をした後、何らかの形で副収入を得たいと思い、自分の好きなものの中に音楽があったので、海外からCDを買って、それをオークション等を使って売るということをしばらく続けたことがあります。

 つまりe−bayを使ってアメリカから直接CDを購入。大目に買えば送料も安く抑えられるので、1回に10枚とか20枚とか買ったことがあります。

 コストは、CDそのものの代金と送料になるわけですが、これが中古CDなら送料も含めて、安いものは平均5ドル前後。新品なら10ドル前後で買えたと記憶しています。

 ということは、当時円高でしたから仮に1ドル100円とすれば500円か1000円で買える事になります。これをヤフーオークション等で600円とか1200円という最低価格をつけて売れば、1枚当たり数百円の儲けが出るという計算です。

 実際にやってみた結果は、そこそこ利益が出るものの、1日何時間も費やして、時給換算で数百円の利益にしかならないことが分かってきて、これも一つの経験と割り切って中止しました。(ちなみに利益は出ていますが、未だに売れ残ったCDもあります)

 しかし今回の円安では、こういった海外雑貨の輸入による副業の利益を考えていた人には大きな影響が出ているのではないでしょうか。

 先ほどの例で考えても、当然1ドルが120円になれば5ドルは600円、10ドルは1200円になるわけで、日本で利益を出すためには、最低価格を引き上げざるを得ません。

 そうなると、今度は売れ残る確率も増え、また売れたとしても1枚当たり数百円の儲けが大きく目減りすることも考えられます。

 これと同じことが、輸入に頼っている中小の企業の年明け以降の経営(たぶん為替予約をしていると思われるので、円安の影響は数ヵ月後に現れるのではと思っています)に起きると思われます。

 そうなった状況は、極端な円安に由来するわけですから「円安不況」になるのではないかと思って、この語句でネットを検索してみると、私よりもず〜っと洞察に満ちた分析がネット上に溢れていました。

 さて実際にそうなったらどうするか?を予想しておかないといけないなと考えていますが、その前に選挙という機会が与えられました。

 定数の違憲判決が出ているのに何もせず、ただ単に多額の税金を投入して選挙を行っても、国家予算が減るだけで、あまり意味がないような気もします。

 しかし、与えられた権利は行使しないと、本当に海外旅行どころか、その日の暮らしにも困るという絶望的な超不況がやってくるかもしれません。だとすれば、この1票の価値は大きいなと感じます。


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