正規就職したときの初任給の手取りは?

2012年の初任給で手取りはいくら?(2012.9.18)

 読者の方から時々的確なコメントいただいていますが、皆さん異口同音に自分たちの子供達の将来が心配だとおっしゃんています。

 そもそも一昔前には考えもつかなかったような高額の教育費を親は負担し、20歳になればさらに国民年金保険料という名目で毎月15000円の支払い義務が生じ(支払っているのは親でしょうか。免除申請も出来ますが)、ようやくの思いで大学や専門学校を卒業。

 ところが就職先がない。または限られている。そうなると生きていくために、場合によっては派遣労働やフリーター、パートで仕事をするしかない。

 しかし一度そのような仕事に就いてしまうと、なかなか正規就職の道が開けない。従って給料は当初の額からほとんど変わらず、正社員に較べると生涯年収において大きな差がでる。

 世間では若者の海外離れや車離れが叫ばれているようですが、そもそもそれらの高額商品をを購入する購買力がないのですから、これは若者の気質というより、現在の日本の社会体制に問題があるように思えます。

 では運良く?正社員としてどこかの企業に勤めることが出来た場合、現状で新入社員の初任給はいくらぐらいなのか?これを先ずちょっと調べて見ました。

 検索したところ、「2012年度 新入社員の初任給調査」という文書が労務行政研究所という財団法人から新聞社向けに発表されていました。

 対象は東証1部上場231社の集計だそうですから、日本のサラリーマンのトップクラスだと思います。

 さて結果ですが大学院卒がおよそ22〜24万、大卒がおよそ18〜21万、短大または専門学校卒17〜18万、高校卒が16万前後です。

 20万前後というのが平均的なところでしょうか。私が就職した頃に較べると(地方公務員ですが)倍近い額です。

 これに対して厚生年金保険料は約1.5万。健康保険料が約1万。雇用保険料が0.1万。所得税は年収計算になり、さらに控除があるのでよく分からないのですが0.5〜1万?仮に0.7万として合計額は3.4万。(計算が合っていないかもしれません。概算だと言うことで了解してください)

 と言うことは手取りは16.7万ぐらい?。親元で生活するなら、これで親に5万渡して残りを自分のこずかいにしても問題なさそうです。

 問題は一人暮らしでしょうか。ここから家賃を払えば残りは10万ぐらい。さらに食費5万、交際費2万、衣料費1万、医療費1万、光熱費2万、通信費1万と支出していくと赤字です。貯金は出来ません。(ボーナスを含めてなんとか?)

 もしかすると若いので医療費がかからないかもしれませんが、いずれにしても貯金が出来る環境ではなさそうです。ただなんとか生活は維持できますね。正社員の場合は、きちんと働いて実績が上がれば、その後の給料は少しずつ上がっていきますから生活にも余裕が出来ます。
 
 しかし派遣等では若い時期の大幅昇給は望めないと思うので、なかなか余裕のある生活に達することが出来ないと言うことだと思います。


表紙に戻る 退職後の家計 サラリーマンの平均小遣い