4月からn勤務校で感じたこと

新しい学校で非常勤講師の仕事が始まっています(2014.4.17)

 かつて仕事をしていたことがある学校で、新しく非常勤講師の仕事が始まっています。勤務していたのは10年以上前ですから、当然当時の職員はほとんどいません。

 わずかに知っていた方も、この春に異動になってしまい、早い話がまったく新しい人間関係を構築しないといけないということです。

 逆に、この10年ぐらいの間に他校でお世話になった方が、偶然この学校に異動し再会、ということもありました。「いやあ、またお世話になります」といった挨拶を交わしますが、わずかでも知り合いがいるというのは心強いです。

 一方校舎の構造や生徒の雰囲気等はそれほど変わっていませんので、その意味でも精神的に楽です。

 新学年の新学期は、生徒や保護者の方にとっても、新しく担任する教員や、授業を担当する教員の技量や性格については気になるところだと思います。

 昔は学校のことは家ではほとんど話さない生徒が多かったようですが、最近は逐一報告する生徒も増えているようで、ある意味言動には気をつけないといけないなと思っています。

 その昔、45年以上前、私が中学に入学する頃、該当中学には札付き?の暴力教師がいる、という噂があり、もともと体が弱く、体力的に劣っていた私は、もしその先生が体育を担当したらどうしよう、と真剣に悩んでいたことを思い出します。

 今は「体罰禁止」という法律的な制約が教員間にも浸透し、滅多なことでは理不尽な暴力行為は起きないように思いますが、時折新聞等で部活指導等での体罰や暴力行為が報道されることがあり、この問題はなかなか払拭できないなと感じています。

 というわけですでに授業が始まっていますが、驚いたのは、私が10年以上前に買い揃えた実験器具がまだ残っていたこと。電池で動くようなストップウォッチは、すでに電池切れ。

 数年前から理科を担当している先生に実験状況を聞いたところ、選択科目が増え、実験室がさまざまな授業で使われるようになり、実験をしにくいということでした。

 また受験指導に力を入れると、どうしても問題演習に授業が偏り、実験をやるよりも問題演習という傾向が強くなることも間違いないようです。

 私は自分自身が理科(物理)を教えるにあたって、やはり体験に根ざしたものでないと知識が身につかないだろうと思っているので、ちょっとした内容でも実際にやってみるということを主体に考えています。

 実際には実験をやったからといって、すぐにそれが知識として根付くことも無いので、ある意味自己満足の世界かもしれませんが、卒業後10年以上経って街中で出会った生徒から、「先生の実験は面白かったです」といわれると、ささやかですが教師冥利に尽きるなと思っています。


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