価格表示が千差万別

消費増税後の新聞のチラシを見て(2014.4.5)
 

 増税後の初めての土日です。小売店では、客の購買動向を注視しているものと思われます。客側は客側で、自分が買いたいと思っていた商品の値段がどう変わっているのか、やはり確かめたいなという希望があり、双方の思惑が入り乱れた土日になりそうです。 

 土曜日は毎週新聞にはさまれる広告の枚数がもっとも多い
曜日です。というわけで今日は、特に消費税の扱い方に注目して、いつもより少し入念にチラシの内容を見てみました。 

 結果ですが大きく三つに分かれました。一つは消費増税分の表示がないチラシ。不動産関係の広告に見られます。もしかすると以前も消費税は記載されていなかったかもしれません。 

 しかし8%になると、たとえば2000万円のマンションで消費税が160万円ですとはなかなかチラシに書きづらいのかなと思えます。しかしこれは特殊な例かもしれません。 

 もうひとつが内税方式。価格には消費税が含まれています、と大きく記載されています。この場合のその消費税額が記載されていたりされていなかったりと、業者によって扱いはいろいろです。 

 また総額はこれまでスーパーで買う商品の値段とあまり違和感が生じないように980円といったように表示されていますから、本体価格の計算はかなり面倒です。 

 つまり総額方式の場合、小売店店によっては本体価格がはっきりしない場合もあるということです。その場合他の小売店と本体価格を比較するのが難しいという事になります。

 三つ目は、本体価格と消費税額を含んだ総額の両方が表示されている場合。この場合は総額のほうが大きな活字で書かれ、本体価格のほうが小さくなっています。

 また消費税額が8%と中途半端なので、当然ほとんどの商品に端数が出ます。スーパー等では本体価格を合計して、それに消費増税分をプラスし、1円以下の端数は切り捨てとはっきり書かれているチラシもありました。

 というわけで、小売店のほうも、価格表示をどのようにすればいいのか、手探りで広告を作っているのではないかという感触を持ちました。

 一方消費者側はが安いものを買い求めようとしたとき、本体価格で比較するのか、税込み価格で比較するのか、ある程度心積もりをしておかないと、あるスーパーで380円と書かれていても、それが本体価格なのか税込価格なのかを覚えておかないと比較できないことになります。

 
 こういった混乱は価格表示に慣れるまでしばらく続きそうで、目の前に買いたい商品があっても、それが高いのか安いのか悩むことが多くなりそうです。 
  
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