本体価格と税込価格のカラクリ消費増税後の値段設定で、実質8%の値上げ?(2014.9.1)新聞の読者投稿欄に消費税に関するごまかしと思えるような計算例が出ていて、なるほどなと感じました。その計算とは以下のようなものです。 消費増税前は税込み表示が多かったので、1個198円という商品が多くありました。ということはこの商品の本体価格は 198÷1.05=188.6円ぐらいだった。従って、これらの商品は消費税が5から8%に上がったことにより、税込価格は203.7円ぐらいになるはずです。 ところが消費増税後は、本体価格を大きく表示することが増えたため、同じ商品が本体価格が198円と表示されるようになった。ということはいつのまにか本体価格が 198÷188.6=1.0498となり5%ほど上昇している。さらにこの198円の本体価格に8%の消費税が加わるので、実際の税込み価格は 198×1.08=213.84円となり、結果的に213.84÷198=1.08となり、本来消費増税によって3%価格が上がるだけなのに、実際には8%上がっているという結果になっています。 本当にこれで正しいのか、と他の例でも考えてみたのですが、間違いなさそうです。要するにごちゃごちゃ計算していますが、税込価格と本体価格の数字のマジックであるような気がします。 これまでは「何となく商品が高くなったな」という印象でしたが、こういった面倒な計算によって、実は税込価格が3%上がったのではなく、いつの間にか8%程度実質的に上がっていたんだということが分かり、逆に増税後の物価の上昇に納得がいったように思います。 小さな金額なので、日常的には「まあしょうがないか」となるわけですが、この価格の単位を年間に考え直して、例えば今までは198万円の支出でよかった。 従って、消費税が8%に上がっても、支出は3%増えるだけだから5万程度増えるだけだろうと思っていたのに、本体価格表示になったため、実際の支出は214万円になってしまうということです。 実際のスーパーの価格設定がどのように行われているのかは分かりませんが、こういった実質的な値上げを消費者はなんとなく肌で感じて、なんだか支出が増えているから家計を引き締めようという意識が強くなっているのかなと思えます。 我が家も料理のレパートリーが多少増えたこともあり、豚肉はロース肉がモモ肉になったり、小間になったりしています。ひき肉の利用頻度も高まっています。 こういった商品価格のマジック?に対して、消費者庁はどのように考えているかも気になるところですが、それよりも実質的な増額分をどのように各家庭が補填するかが問題です。 結局は収入を増やし、支出を減らすしかないわけですが、年金暮らしの場合は収入が増えることは望み薄なので、支出を減らすしかありません。真綿で首を絞められるような息苦しさを感じます。 |
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