公益財団法人でも信用できない

日本ライフ協会の使い込みは言語道断(2016.2.18)

 今日は午前中に非常勤講師の仕事。手術後の痛みもだいぶ軽くなりましたが、歩行距離が長くなったり、立ちっぱなしの時間が長くなると徐々に痛くなるので、大部分を座って過ごしました。

 幸か不幸か学年末の試験直前の授業なので、私の出番はあまりなし。練習問題の解説だけで済みました。

 しかし今日の授業が40年ほど教えてきた私の教員人生の最後の授業です。と言っても、まだこのあと学年末試験直前の質問受付、学年末試験中の質問受付、さらに答案返却という仕事が一応あります。

 要するに試験に備えて一生懸命勉強させるという、通常の授業がすべて終わったという事です。授業終了のチャイムが鳴った時、何らかの感情が生まれるかなと思いましたが、そんな感傷は全くなし。

 有名スポーツ選手の多くが引退するときは、目に涙を浮かべながらファンに向かって「ありがとう」と挨拶をしますが、どうやらそういった感情と私は無縁だったようです。

 もしかするとスポーツ選手ほど必死になって仕事をやってこなかったせいかという気もしますが、40年近く、とりあえず可もなく不可もなく(実際には少しだけ不可がありましたが)、仕事を終えられそうなのは確かなようです。

 国会では与野党入り乱れて、実に次元の低い発言が次々と出てきて、まあそこらへんの、本気で政治や経済といった社会の勉強をしたことがないおじさん、おばさんが、その場で思いついたことを口にしているという印象しか受けません。

 「はあ〜、こんな人たちが日本の将来、少子高齢化対策、景気回復」について議論するのが今の国会なのかと思うと、心底がっかりします。

 そういった知識の無さが露呈するのを恐れてか、質問に立つ人も答える人も、常に同じような人です。特に安倍総理は確かに頭が良いようで、議論をうまくすり替えたり、曖昧にぼかしたりするのが得意のように思えます。

 そんな中、私は自分の入院経験を通して、あらためて一人暮らし高齢者の保証人問題に注目するようになっているのですが、たまたま新聞記事に公益財団法人の「日本ライフ協会」という団体の資金使い込み問題が出ていました。

 毎日新聞の記事で日付は1月19日になっています。この法人の設立目的は、身寄りのない高齢者から資金(預託金)を集め、それを元に保証人の引き受けや葬儀費等の支払いを行うというもののようです。

 事業のイメージは、私がこんな制度があったらよいなと思っていたものですが、実際には預託金として集められたお金の何割かを、数億円単位で勝手に流用したという話です。

 どうやら責任を取って関係した理事はすべて辞任したそうですが、なぜ辞任だけで済むのか不思議です。理事の皆さんには申し訳ありませんが、使い込んだ分を自身の資産で補てんすべきだというような気もします。

 しかし高齢者を対象にしたこの手の団体は、すぐには把握できないほどすでに多数設立されているようです。今回の場合高齢者が支払ったのは一人当たり165万円と書かれていますが、その大部分が使い込まれたとなれば、今後の流れによっては保証人にはなってもらえないし、葬儀費も出ないということになりそうです。

 今もネット上には、新規募集は停止しているものの見るからに立派なサイトで表示されています。ここまで立派で、なおかつ公益財団法人と書かれていれば、大多数のお年寄りは安心すると思います。さて今後どうなるのか?かなり注目しています。 

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